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ストレスのしくみ背景

「ストレスがたまる」、「ストレスを感じる」、「ストレスが高い」など、日常の中でよく聞かれる言葉ですね。

また、職場でのストレス、人間関係がうまくいかないことでのストレス、仕事や経済的状況、健康などについてのストレスなど、様々な場面、状況で感じるストレスはいろいろでしょう。

ところで、この「ストレス」、実際には、何によって起こっているのでしょう?また、ストレスの中身は一体何なのでしょうか?

私たちは普段、「状況がストレスを生んでいる」と考えています。
ですから、状況が変わらないとストレスから逃れられないと考え、そのために状況や環境を変えようとする、あるいは反対に、その状況や環境から離れようとします。

でも、本当に「状況がストレスを生みだしている」のでしょうか?

ここで例を挙げてみましょう。
「チームでプロジェクトを〇月〇日までに達成する」という状況があるとします。
この時に、様々な【思い】がでてくることでしょう。

例えば、

  • 「期限までに終れるだろうか」
  • 「他の人の足をひっぱらないようにしなければ」
  • 「自分はチームの中で遅れてしまうんじゃないか」

などなど。
また一方では、

  • 「自分には経験があるから、なんとかやれるな」
  • 「チームで作り上げる機会に携われてうれしい」
  • 「やったことのないプロジェクトの内容だけど、新しい経験ができて楽しみだ」

などなど、
ポジティブな【思い】も浮かぶかもしれません。

このように、状況は同じなのに、生まれる【思い】によって、状況への見方、感じ方、解釈が全く違ってくる、ということがわかりますね。

さらに、この【思い】がネガティブであれば、当然ネガティブな【感情】(不安、心配、焦りなど)や【体の反応(感覚)】(緊張感など)も必ず伴います。もし、あなたが、「私は他の人より遅れている気がする」という思いを、プロジェクトに携わっている間、ずーと持ち続けていたらどうでしょうか?

不安感、焦り、劣等感、無価値感、緊張感が長期に渡って自分の中にあり続けるということです。これでは、精神的に疲れきってしまうでしょう。これが、いわゆるストレスを感じている状態ということです。

このように、「ストレス」を生み出すのは、状況そのものではなく、状況へのネガティブな【思い】(解釈)にあるのです。

さらに、その思いに伴う負の感情や感覚が高く、解消されないままでいる状態が、いわゆる「ストレスが溜まっている状態」なのです。

それでは、「解消されていない」とはどういうことでしょう?

普段、私たちはネガティブな思いや感情、感覚を感じることを嫌います。また、人生の中で、それらに向き合ったり、解消したりする方法を学ぶチャンスもありません。また、目の前のことをこなしていくことに精一杯なので、意識的に向き合うということもないでしょう。

そのため、私たちはそれらを感じないように、例えば、悲しくてもポジティブなことを考えて紛らわしたり、腹が立っても押し殺したり、不安を感じないように過剰に仕事をしたり、食べたり、飲んだりなど、別のことで気分を紛らわしたりします。

意識上では、嫌な感情は消えたかのように感じるかもしれません。しかし、これらの感情や感覚は、解放されない限り溜まっていってしまいます。いつの間にか多くの感情がたまり続け、それでも私たちは気を紛らわすだけでさらに無視し続けます(抑圧)。実は、この抑圧することにもエネルギーが必要であり、それ自体が大きなストレスにもなるのです。

うつは英語で「Depression」と言いますが、様々なネガティブな思いや感情、感覚を大量のエネルギーを使って抑えつけている(depressしている)状態です。つまり、ネガティブな思いや感情を抑え続け、ため込んでしまうことで、うつ症状としてあげられる、やる気がでない、物事が楽しめない、常にイライラする、自己肯定感が低いなどといった心の状態のほか、身体症状としても眠れない、頭や胃が痛む、体が重いなどといった状態が続くなどといった症状を呈し始めてしまうのです。

ここまで、ストレスを生みだすもの、ストレスの中身、ストレスが溜まるメカニズムについて解説をしてきました。

それでは、ストレスを生まない、あるいは、ストレスを溜めないためにはどのようにしたらいいのでしょうか?

 

意識上の思いを生みだすビリーフや自己イメージを探る

普段、状況に対して生まれる思いというのは、私たちの表面上の思いにすぎません。この思いや解釈は、私たちの心の深いところにある「コアビリーフ(確なる自分の信念)」や「セルフイメージ(自分が自分をどう見ているか)」が大きく関係しています。

例えば、「自分はできる」というビリーフ(信念)や自己イメージを持っている人は、プロジェクトをやっている間、他者と自分を比較する思いや焦りをあまり感じたりせずに、プロジェクトに関わることができるでしょう。つまり、普段気付いていないビリーフ、コアビリーフ、セルフイメージをポジティブなものに変えることによって、日々浮かんでくる思い(見方、視点、解釈、判断)もポジティブに変わるということです。

この時、思いに伴う感情、感覚もポジティブで軽やかなものに変りますから、まさに、「ストレス」を感じなくなるでしょう。

 

ストレスを溜めないためには?

一方で、普段無意識に抑圧したり、向き合わないようにしている【思い】、【感情】、【感覚】を解放していくことで、それらを溜めなくてすむようになります。この時に役に立つのが、ネガティブな思い、感情、感覚の解放に効果が高い、EFTやフォーカシングなどのセラピー(心理療法)です。

特に、不安や焦り、緊張などネガティブな感情や感覚を解放すると、自然に思いが、ネガティブなものからポジティブなものに変化する、ということが起きます(「きっと大丈夫」とか、「やれそうな気がする」など。これを、「認知のシフト」と言います)。

セラピーを使うことで、ストレスを生みだす深い部分にあるビリーフやセルフイメージも自然と変えることができるということですから、ストレスへの根本的な対処ができるということでもありますね。

 

<< まとめ >>

  • ストレスを生みだすのは、状況へのネガティブな思い(解釈)
  • ネガティブな思い(解釈)には、必ずネガティブな感情、感覚を伴い、それらの値が高い、あるいは様々な感情、感覚がある場合にストレスとなる
  • ネガティブな思い、感情、感覚を抑えることにもエネルギーを使っている
  • 意識上の思いを生み出すのは、コアビリーフ、ビリーフ、セルフイメージが大きく関わっている
  • セラピーを使って、感情や感覚に先にアプローチして解放することで、思い、ビリーフ、セルフイメージを自然にポジティブに変えることができる
  • 状況を変えたり、状況を避けたりする方法ではなく、ネガティブな思い、ビリーフ、コアビリーフ、セルフイメージをポジティブに変えることで、ストレスへの根本的に対処ができる